イノベーション&チャレンジデー 特別対談 「大阪駅発!リアル×メタバースの可能性」

【秋友】2000年代に世界的に注目を集めた、メタバースの先駆けともいえる「セカンドライフ」ですが、かつての熱狂的な感じではなくなっているように感じています。昨今熱を帯びているメタバースは同じ道を辿るのか、もしくは新たな発展を遂げていくのかご意見をお聞きしたいと思います。

【積】バズワードは必ず検索数が衰退する時期があります。「セカンドライフ」の場合は、当時の回線などの技術の問題がありました。一方、現代においては、当時より大きく技術が進歩している中、「セカンドライフ」と比較するのは少し違うと思っています。

【舟越】現代においては、ネットニュースやその他webサービスがスマホ1つで見られる世界です。つまり、技術革新が起きると、コンテンツが急激に増え、身近なものになり、そこに市場が拡がるものだと認識しています。例えば、弊社で言えば、VR技術は元からあるものですが、ある種のマーケティング革命を起こしていると考えています。人々をコミュニケーションさせて、必要なものを自分たちで作り、それを売買し、皆で共有し合うことを循環させることを事業視点から実施しただけなのです。このような視点で物事を捉えて欲しいと考えています。

【秋友】鉄道会社ならではのメタバース空間とはどのようなものであるべきかについてお聞きしたいです。

【伊藤】メタバ―ス空間にアバターで入った上で、移動することが想定される中、その入り口が人々の移動の象徴である駅空間であることは非常に大事な観点だと考えています。

【秋友】今回の話を踏まえ、理解が大変深まりました。最後に一言メッセージをいただけますでしょうか。

【舟越】メタバ―ス・XRに関しては、好き嫌いせずにまずはやってみて欲しいと強く思います。また、そこで感じたことを自分なりに体現していく姿勢を大事にしてほしいと考えています。

【積】それぞれの企業の優位性が、世界の中でどういう風にアピールできるのかについて、メタバース・XRの世界でも、同様の視点を持って考えてみていただきたく思います。

【伊藤】メタバ―ス・XR領域におけるJR西日本グループの展開としては、初期的には、小さなマネタイズではなく、人々が集い笑顔が生まれる空間としての場づくりに専念すべきだと考えており、引き続き取組みを深度化させていきたいと思います。

【秋友】「大阪発!リアル×メタバースの可能性」について大変有意義なご意見・ご議論いただきました。皆さま、本日はありがとうございました。

 

 

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